短編小説

□かみさまがくれたもの
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僕は、

僕は、『神様』なんて大嫌いだ。

*かみさまがくれたもの*

「古泉ってさ、普通の人間だったんだよな?」
「はい?」
彼とペアになった市内探索。その途中で、公園のベンチの前で足を止めた彼。
唐突に言われ、何を聞かれているのか理解が遅れた。
「それは、僕が超能力に目覚めるまでは……と、いう事なのでしょうか?」
彼はベンチに腰掛ける。
どうやらここで休憩する事にしたらしい。
僕も彼に倣い、隣に座った。
「ああ。……いきなり超能力なんて身につけて、色々と大変だったんじゃないか?超能力者に遭遇した俺でもかなり戸惑ったんだ。実際にそんなモンを身につけちまった心情はどうなのかと思ってだな……。」
最も、お前ならすんなり受け入れられそうだがな、と彼は笑う。
「すんなり、という訳には行きませんでしたが……そうですね……」
僕は苦笑しながら思い出す。
3年前―――超能力に目覚めた、あの頃の事を。
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