短編小説
□ナゾナゾみたいに解き明かす恋。
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「パンはパンでも食べられないパンはな〜んだ?」
「ふえぇ?えっと…パンプス、ですかぁ?」
「違…って、それも確かに食べられないわね。ナイスよ、みくるちゃん!じゃあ次ね!」
主に朝比奈さん、たまに古泉が答えたりしながら謎々大会とやらは進んでいく。
うんうん、ハルヒも平和に平凡に日常を楽しむ事が出来る様になってきたじゃないか。
……遊んでいる相手が実は宇宙人、未来人、超能力者なのが平凡、と言って良いのかは解らないが。
ハルヒの心が穏やである限り、世界は続いていく。
崩壊の危機などもなく。
これは、良い事なのだろう。
この世界にとっても、俺達にとっても。
「ちょっと、キョン?ぼけっとしてないであんたも答えなさいっ!」
「はいはい……。」
少々考え事に耽りすぎた様だ。
朝比奈さんはにこっと、古泉はやれやれといった表情で微笑みかけてくる。
「じゃあ行くわよ!逆さにすると増えるもの、な〜んだ?」
「えーと…6?逆さにすると9だからな。」
「正解よ……もうっ、もっとひねった解答しなさいよ!みくるちゃんを見習いなさい!」
ハルヒ、お前は謎々に何を求めているんだ。
「珍解答。そっちの方が面白いじゃないの!」
うわ、こいつきっぱりと言いやがった。
その後も、謎々大会は続けられ、長門が読んでいた本を閉じたのを合図とし本日の団活動は終了した。