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□キリリク獄ツナ
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「十代目ー早く帰りましょうー」
「あ、獄寺くん…。」
さながら犬のような獄寺くんに俺は申し訳なさそうに小さく謝る。
「ゴメン今日居残りだから、悪いけど先帰っててくれる?」
そう言ってみたものの獄寺くんの次の言葉は容易く予想できた。
「いいえ十代目を置いて帰ったら右腕の名が廃ります!それに二人でやった方が早いですし!」
ホラ、やっぱり。
「でも……大分かかっちゃうよ?」
「俺が十代目の傍にいたいんです!お気になさらずに!」
この言葉を聞きたくて俺はいつも誘導してしまう。
我ながら結構黒いなって思うけどそうでもしないと獄寺くんは何も言ってくれないし。