月華の罪語り
□求められる力
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帝黒の他校には非公開の練習試合が終わり3日。
セナの正体は、蛭魔の脅迫手帳や、彼女を最も尊敬する大和のお陰で箝口令が布かれ、帝黒と泥門のアメフト部員と教師のみでバレるのが防げた。
しかしその代償というべきなのかなんなのか・・・・
ピロピロピロ♪
「・・・・・・大和君だ。;;」
ピッ。
『小早川先生おはよう御座いますv』
「おはよう・・・大和君。;;君も本当に飽きないね。;;」
『尊敬する先生に毎朝挨拶出来るのに飽きるわけないじゃないですか♪』
「あははっ・・・そう。;;」
あの日、帰りに大和に番号を聞かれ、それからというものいつも朝の挨拶電話が掛かってくるようになったのだ。
別に迷惑ではない。
迷惑じゃないのだ・・・・多分。
しかしあまりここまで宗教的に尊敬されたことがなかったので、どう対応したらいいのかわからないのだ。
とりあえず今は登校途中なので、セナは再び歩き出しながらケータイを持ち替えた。
「大和君は寮だから・・・・今支度中?」
『ええ!と言ってももう登校はしていて、朝練がこれからあるんです。今はロッカーなんですよ。』
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