月華の戀語り2
□過去との再会 前編
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その日は任務でドイツへと来ていた時のことだった。
僕はラビ、神田、クロウリーと共にイノセンス回収を済ませて、方舟のゲートを呼ぼうとしたら誰かに話しかけられた。
否、誰かは語弊があるかもしれない。
何故なら、僕はこの声が誰か知っていたのだから――――
「あれ・・・?君はもしかして・・・・・“ヴィオラ”・・・?」
「え・・・?・・・・・・・・・・!!!!!」
ヴィオラ・・・
もうその名前は捨てたのに・・・・
アレンがそう思い振り向くと、そこにいたのは一人の貴族の男で・・・・
アレンはカッ!と目を見開くと、すぐに前に向き直って走り出した!!
それにラビ達は慌てて追いかけ、男もアレンのスピードに追いついてきた!
アレンは舌打ちしながら、しかしそれでも走った。
止まったら駄目。
止まるな・・・・
けして足を止めるな!!
アレンは自分の足に言い聞かせて走った。
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