Normal 2


□歪み
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ひとつ。ふたつ。
首筋に吸い付き紅い花を散らす。仕上げとばかりに噛み付けば、少年が息を呑んだのが分かった。

「痛いか?」

返事はない。男は笑う。
するすると左頬にあてていた手を下ろし、首筋を撫で回す。それでも反応を見せようとしない少年が愉快で、彼はその細い首を掴んだ。少し横に力を入れれば簡単に折れそうな白いそれは、どこかの花の茎に似ていた。



このまま折ってしまおうか。



男は喉を鳴らして笑い、もう片方の手も少年の首にあてる。ぐ、と絞めれば少年の表情が歪んだ。

「う…」

「苦しいか?」

返事をしようにも、首を絞められたままなので呻き声しか出せない。それがまた愉快で、男は笑う。
ずっと少年の中に入れたままの自身を動かすと、声は切れ切れとなった。涙さえ浮かべる少年を見て、ますますその動きを速める。
すると少年の中が収縮して自身を締め付けた。息を詰めて欲を吐き出し、ずるりと抜いてから手の力を緩めた。


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