Parallel


□ティムキャンピー
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「少し出掛けてくる。しばらくの間留守を頼む」

そう言って教授は昨夜出て行った。
そして今、教授はまだ帰って来ない。









教授がいなくても研究は続く。僕はフラスコに入っている真っ青な液体をぼーっと見ていた。
外は雨が降っている。教授、傘持って行っていなかったから心配だ。

すると突然誰かに肩を叩かれた。振り向くとジョニーが笑顔で立っている。

「トランプやるけどアレンもやんない?」

「言っとくけど、僕、強いよ?」

ニヤリと笑うとジョニーもニヤリと笑った。

「イカサマはなしだからな」

「分かってるって」

研究は一時休憩みたいだ、僕はジョニーと一緒に研究室を後にした。





「──教授、今頃何してるんだろな」

「研究だって教授がいなきゃ進まねェもんな、全く」

トランプをやりながら研究員の人たちとそんなことをぼやく。本当、どこに行ったんだか。

「アレンは何か聞いてる?」

「いえ。電話も手紙もないんですよ」

「変なことに巻き込まれてなければいいけどな」

「金銭トラブルとか、女性問題とか?」

その言葉にみんな笑うけど、僕はあまり笑えなかった。借金を負わされるのは結局のところ僕だし、愛人さんのところにはあまり行って欲しくない。



教授、何やってるんですか…?


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