10/25の日記
18：38
悟
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悟は…優しすぎる。私の感覚は鈍っていくばかりだ。
悟は知らないから、あんなに優しいのだろうか。私のお仕事を知らないから、あんなに、優しいのだろうか。
メールから始まった関係。露出が好きで、多分ちょっとロリ。そうだ、悟のためにセーラー服にコスした写メ撮って送らなきゃ。
実際会ってみたら、良くも悪くも印象と違っていた悟。メールでのあのテンションを疑いたくなるくらいに、笑わない。智世は正直、笑わない人があまり好きじゃない。ポーカーフェイスって苦手だ。
［笑顔が可愛い智世さんへ］
よくこんな題名のメールをくれる。その度に智世は首をかしげる。笑顔が可愛い、だって。やっぱりそれ以外は可愛くないのね、なんてメールを読みながら自嘲をすれば、
［笑顔がすてきな可愛い智世さんへ］
こんな類のメールが届く。悟は女の子の心を掴むのが上手い、なぜか赤面してしまう。
一日智世から返事が無いかもしれないメール(智世は鬱ぎみになると、メールを誰にも返さなくなる)。それにもかかわらず、毎日会社へ行く前と、仕事を終え帰るときにメールをくれる。
一度、まるまる二日間、メールを返さない時があった(もしかしたら一度なんかじゃないかもしれない)。それなのに、悟はいつもどおり、朝一通、夜一通メールを送り続けてくれた。
三日目の朝、溜まった五通目のメールを読んでなんだか切なくなった。私はこれからも悟を裏切るだろうから。
［悟依存症だぁ(笑)］
そうメールしたことがある。
智世さんのこと、守ってあげたい。そんなことを言ってくれた。本当に悟らしい。
二日間無反応で突き通し、三日目にころっと返事をした智世に、［もうメールくれないのかと思った、だからメールがきてすごく嬉しい、ありがとう］、といった返事をした悟。
彼の歳は幾つだったろう…。とりあえずこれは、既婚者男性が18歳の子供にするメール内容ではない気がした。
悟が若いのか。それとも智世が老けてるのか。
悟がどんな表情(智世の知らない笑顔、もしくはあのポーカーフェイス)でメールを打つのかは知らない。
ただ、智世は、悟から来る優しすぎるメールを、冷めた瞳でしか読むことが出来ない。
きっとこれは、とても悲しいことなんだろう…。
☆ｺﾒﾝﾄ☆
[ななし] 10-28 16:18 削除
大人になれない人もいるだろう。
時計は止まったまま。
わずかなタイムラグを気にしている…。
そんなふうに見えなくもなく…。
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