11/17の日記

09:20
洸治
---------------
この間買った恋愛短編小説集の一つめは、智世が好きな江國香織だった。洸治とのデートに向かう途中の電車の中で読み、その中の台詞をそのまま投げ掛けた。

「死ぬのと殺すのとどっちがいい?」何それ、と洸治は笑いながら聞く。それでも智世は真面目な眼のまま、もう一度聞く。
「死ぬのと殺すのとどっちがいい?」
智世には洸治が何と答えを出すかなんて、始めからわかっていた。智世の、洸治なのだから。

「智世を殺してから、俺も死ぬ」
予想通りの答えを真面目な眼で言う洸治が、堪らなく愛しい。私が抱き付くと、苦しいくらいに抱き返してくれる洸治。彼の家と私の家は車で往復3時間もかかるのに、遊びに行くと帰りは必ず送ってくれる洸治。貧乳が好きな洸治。そうぼやくわりには、智世の胸を嬉しそうにさわる洸治。

女の子の胸はやはり、男の人に触られると大きくなるのかもしれない。下着屋のお姉さんに測ってもらったときより、また少し大きくなっている。
明日、洸治につく嘘を考えなければならない。また少し大きくなったこの胸についてと、左胸の乳頭を中心にできた内出血(今はもうすでに黒っぽい痣となった)について、そしてお湯に浸かるだけで痛む、右胸の乳頭について。嫌な痴漢に遇ったのだと言えば、信じてもらえるだろうか。

洸治もいっそのこと、智世ではない誰かと行為をしてくれたらいいのに。そう思った瞬間、智世は智世のぜんぶが嫌になった。

この前の前に読んだ、他の恋愛小説に登場した魅力的な女は、あらゆる男性を自分に惹きつけたまま、浴槽で腕を切り、自殺していた。智世にはそれが羨ましく思えた。
だけど、智世はそんな魅力的な女でも、ミステリアスな女でもない。浴槽は汚い血で染まるだろう。

「死ぬのと殺すのとどっちがいい?」
洸治は私を殺してくれると言った。もし、今の私のすべてが知られたら、洸治は私を殺してくれるのだろうか。
その後、別に洸治まで死なずともいい。ただ、私を殺してさえくれればいい。

智世は死を妄想する。腕を切った私より、洸治に刺された私のほうが、血の色も死に顔も美しい。その上、幸せな表情をしているような気さえする。

どうせいつか死ぬなら、今すぐ洸治に殺されたい。すべてを隠したまま、殺されたい。怒りに狂った洸治なんかじゃなくて、いつもの、やさしい洸治に、…殺されたい。



☆コメント☆
[ヒロシ] 11-19 22:52 削除
コウジのこと、大好きなんだね。好きな人に殺されたい・・・か・・・。
彼は智世の秘密しったらどう思うんだろ。確かに考えると怖いかもね。
日記、いろいろ読んだけど、まだ続いている人はいるの?葛西さんや悟さんと。
心が壊れてる・・・か。確かに彼に隠し事しているとそのプレッシャーがあるだろうから、どんどん思いつめるのはわかるよ。でもやめられないなら、全てを受け入れて本当のわたしはこうなんだって割り切らないと。どんどん思いつめるだけだよ。
好きな人には見せたくない面があるのは誰も同じだよ。だから人って好きになれるんじゃないかな。その人のこと、知らないことがあるから興味をもてて、好きになっていくんだと思うよ。だから、智世さんが彼に隠し事があるのは当然だと思うよ。
隠し事や秘密がある。だから人は人を好きになれるんだよ。

[高校生] 11-22 22:42 削除
言わせてもらうぞ
馬鹿野郎簡単に死ぬとか言うんじゃねぇよ!!

あんたが死んで何になる?たんに悲しむ奴がでるだけだろうが親のこと考えろ
死なすために産んだと思うか?親にとってあんたはかけがえのない存在なんだよ そんなことも
分からねぇのか!!

[アホ] 12-17 17:12 削除
ただ悲劇のヒロインぶりたいだけ。
彼にやってもらおうなんざ虫がよすぎるわ。
リアリティー0。
仮に彼があなたを殺して彼が死ななかったら彼は捕まることになり塀の中にしばらくいる生活。
仮にあんたと一緒に死んで彼は本当に幸せなのかね?
少女マンガの主人公みたいになりたいかしらんけど自己中すぎ。
まだまだガキやね。

[Kira] 01-08 03:25 削除


ひんぬ〜好きですヽ(´▽`)/

前へ|次へ

コメントを書く
日記を書き直す
この日記を削除

[戻る]



©フォレストページ