おお振り *

□夕陽の照明
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01



「柚依、今日も美術室?」
「あ、うん!もう少しで完成しそうだから」
「そっ。じゃあ部活終わったら美術室行くからな?」
「わかった」


7組の中でもおとなしめなオレの彼女は、数少ない美術部の1人。

ここ1週間、柚依は放課後はほとんど美術室通い。“何描いてんの?”って聞いても笑って誤魔化されるし。

…ホント、何描いてんだか

そんなこと考えてたら部活もあっという間に終わった。



ガラッ


「柚依帰るぜ…って…あれ?」


美術室に居るはずの柚依の姿が見当たらない。

不思議に思い、ゆっくり美術室に足を踏み入れた。


「どこ行ったんだ?」


歩みを進めるごとに聞こえてくる小さな音。
その音が聞こえる方に少しずつ近付いていった。



「あっ、柚依」


着いたところには柚依が右頬を伏せて、寝息を立てていた。





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