brutality
□序章
1ページ/3ページ
冬が明け、時は桜の舞う季節。
とある高校では皆、いつものように談笑したり、遊んだりと思い思いの休憩時間を過ごしていた。
「なんであんたはそうなのよ!!」
「はっ?お前こそなんなんだよ!!」
「もう知らない!!」
「こっちだって知るかよ!!」
武内 勇斗(タケウチ ユウト)と雨音 梢(アマネ コズエ)は小さなことから口論となり、そして梢は教室から出ていった。
静まっている教室。
普段大人しい梢の行動が予想外だったのだろう。
「おいおい、まだ付き合いだして間もねぇのに喧嘩かよ。」
この静けさを破り、勇斗に声をかけてきたのは鳴海 太一(ナルミ タイチ)。
空の親友である。
「うるせぇよ。」
「お前も言い過ぎだったろ?ちゃんと謝って仲直りしろよ。」
「わりぃ。少し出るわ。」
空は教室を出ていった。