二冊目の物語


□まるでメジャーリーガー
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「暇だな〜」
「……西方守護獣の仕事はどうした」
「暇過ぎて飽きたんだよ!狽ナっ……!!」
バッタリ倒れた。
頭に何か、墜ちて来たらしい。
「死んだか?」
騰蛇は足元まで転がって来た落下物を拾い上げた。
ボールだ。
(幻想界にこんなものは存在しない筈だ)
「ちょっ、心配しろよ!俺倒れたんだぞ!!」
「チッ……(生きてたか)」
「何その舌打ち!?ひでぇ!!」騒ぐ白虎は騰蛇が玩ぶ物に目を留めた。
「野球用のボールじゃん。俺達暇なんだからキャッチボールしようぜ!」
「『達』とは何だ。俺は暇ではn」
「おーい!早く投・げ・ろ☆」
白虎は既に距離を取っている。
「…………」
騰蛇は無言でボールを握り締めた。
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