二冊目の物語


□7997番・颯斗さんキリリク作品。
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「あ〜疲れた」
「人の屋敷で寛ぐな」
「いいじゃん、オレとお前の仲だろ☆」
「腐れ縁だな」
「腐っ……こんの暇人が!」何が気に入らないのか、唐突に白虎が罵った。
「誰が暇人だ」
「おーまーえーだろっ!!お前以外に誰がいるんだよ」 「生憎貴様程暇ではない。都筑の相手で忙しい」
「はぁ!?イチャつくのに忙しいもクソもあるか!」
「貴様等が構ってやらないから俺が面倒を見る羽目になるのだろうが」
「忙しいんだよこっちは!」「ほぅ……理由は」
「理由?……あ〜……」
「上空警備の任を度々怠業しているようだが」
「ゔっ……」
「再三指摘されているにも関わらず一向に改善していないようだが」
「ぐっ……最近は違」
「今も勤務時間だろう」
「……」
最早ぐぅの音も出ない。
頭に血が上っている白虎は全く気付いてないが、騰蛇も実は冷静ではなかった。彼は立腹すればする程、口が滑らかになる傾向があるらしい。
文句有るか、とばかりに見下ろされた白虎は
「騰蛇のバカヤロー!!バーカバーカ!」
と、月並みな捨て台詞を吐いて騰蛇の屋敷を飛び出して行った。
「……誰が馬鹿だ、阿呆め」
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