一冊目の物語

□1616番、煉様リクエスト作品。
1ページ/6ページ




「大丈夫だよ。騰蛇」
都筑は聖母にも匹敵する程優しい笑みを浮かべて囁いた。
「俺は君の味方だから…」
声音も優しい。
しかし…その笑みを向けられた相手は対照的に苦渋に満ちた顔をしていた。
その苦しげな表情は制御装置を以ってしても隠せない。
「では聞くが」
声音も苦渋に満ちていた。もし此処に他の神将がいたならば、都筑に惜しみない称賛を贈るだろう。
普段無表情な男によくぞここまで表情を出させたな、と。
「これらを全て食えと言うのか?」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ