一冊目の物語

□2800番・芙蓉様キリリク作品。
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授業終了のチャイムが鳴り響く。

「あ゙〜っ終わった〜」
伸びをする白虎。
あの教授の退屈なんだよなぁ、とぼやいた彼は騰蛇が講義を受けているであろう講義室へ向かった。
「おー……ぃ?」

居ない。

見間違いかともう一度見回した白虎は、落胆した。
尻尾が力無く垂れる。
「逃げられたか……」
あまり他人とつるみたがらない騰蛇は、白虎が迎えに来る前に行方を眩ます事が時々有る。
何故時々かというと、先手を打って直ぐに白虎が押し掛けるからだ。
「そっちがその気ならこっちもやってやるぜ!!」
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