一冊目の物語

□2442番・煉様リクエスト作品。
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「貴人……!じゃあ理事長の息子の?」
「まぁ……ね」
笑顔の裏で、コイツもか……と失望する。同じ悩みを持つ密くらいだ、僕の本当の友達は。
しかし、そのあと返って来た言葉は今まで無いものだった。
「大変そうだな……色々」
『理事長の息子』と友達になれば色々甘い汁が吸えそうだ、と思った連中が群がって来るのを知っているのだろう。
「そうでもないよ。もし良かったら、一緒に食べる?」
密が軽く頷く。
「そのつもりで声掛けた」
「中庭行こうぜ」
そうして三人は外へ向かった。
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