月影の訪問者(番外編集)

□美術課題
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俺は自分で言うのも何だが

勉強も運動も並程度はできるとは思っている

だけど、そんな俺に

昔から致命的なほど苦手な科目があった

それは・・・







番外編 美術課題    (高2栄茶視点)

(本編未登場キャラ注意!)






「あーーー!もう、全然うまくできねー!」

俺はイライラしながら鉛筆で書いた線を消す

紙についた少々破れたような跡は、これまでも何度も消しゴムを使っていることを物語った

「栄茶、本当美術ダメだよな」

「煩い!」

俺はもう一度鉛筆を手に取る

そう、俺はかなり美術が苦手なのだ

これはもう小学生・・・

いや、もっと昔から俺は絵やら工作というものが大の苦手だった

中学の時は技能も関心も無かった所為か、1なんて評価が付いたこともあった

俺はこういう芸術面での才能は全部兄貴や祈利に持っていかれてしまったんだろう・・・

「あー・・・しかもできるまで帰るななんて、先生もひでーよなぁ」

「まあ、お前は今までちゃんと提出した試しねーもん」

「はぁ・・・『身近な物』ってもなぁ・・・・」

今回の課題は身近なもののスケッチだった

こういうのは何を描くのかも迷うし

色をつけるならそれなりに誤魔化せるが

今回は白黒だ・・・しかも鉛筆のみの

教師は俺を殺す気なのか・・・?
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