風雷精火
□第参
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「やあ、巴君、さっきは大変だったね」
廊下を歩いていると、支部長に偶然合った
「な なんで知ってるの!?」
「ちょっとだけ見させてもらったよ。まったく・・・莢斗は強そうな子みつけると遊びたがるんだから」
支部長は笑いながら莢斗を見つめた
いや、笑っていたが、若干怒っているようにも見えた
「すみません・・・」
「まあ、巴君に何もなかったからよかったどね・・・その様子じゃ返り討ちにされたみたいだね」
ぐったりとして、和馬に支えてもらっている莢斗を見て
大体を察したようだ
「はい・・・」
「莢斗を負かすとはなかなかだね。僕が見込んだだけあるよ」
「ありがとうございます!」
巴は丁寧にお辞儀をした
自分の力は支部長にまで期待されていると判り
ますますうれしくなったようだ
「でも、派手な暴走っぷりだったね。でも君ならすぐに覚えるだろう」
「はい!がんばります!」