風雷精火
□第七
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蒼縁との修行を始めて、早くも3日がすぎた
中庭は毎回のように蹴散らされ、そのたびに綺麗に直された
「あのさぁ・・・蒼縁、もう少し大人しい修行はできないのかい?毎回中庭荒らされたら困るんだけど・・・」
今回ばかりはと支部長が修行に向かう途中の蒼縁を呼び止める
しかし、蒼縁はキョトンとして、笑みを浮かべていった
「でもなぁ・・・巴の能力は大きすぎて、ちょっと加減間違えたらあーなるから。まあ、元気があっていいと思うよ」
「キミも芝生燃やしたりしてるでしょーが。まったく・・・減給するよ?」
「はは、それはイヤだなぁ・・・んじゃ、今日はちょっと違う修行してみよう。それじゃ、失礼」
蒼縁は軽く頭を下げて走り去っていく
「はぁ・・・蒼縁は強引だからなぁ・・・期待していいのやら悪いのやら・・・」
「蒼縁さん!」
「よぉ巴!今日の調子はどうだ?」
「すっごくいいんだ!今日もよろしくお願いしまーす!」
巴は修行の成果なのか
発動までの時間の短縮をこなし
力の加減の仕方も少しずつ覚えた
「実戦まであと少しだな。あとは・・・うん。今日はちょっと違うことしよう」
「違うこと?」
「あぁ、今日は2人力を貸してくれるか?」
「・・・?」
指を指した方向には莢斗と和馬
「何をするんです?僕らにできることって・・・」
「簡単さ、巴と組んで、俺にかかってこい!」
「え・・・!?」
「でも、そうしたらたぶん中庭破壊されるだろうから、道場にいくか」