布団
□残り５分
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早く終わってしまえ。
こんな苦痛、耐えられない。
授業時間は残り５分を切った。
１２時なんてとっくに過ぎている。
しかし、油断はチャイムが鳴るまで禁物だ。
おなかにぐっと力をこめて、ちらりと横を盗み見る。
犬飼くんは器用に鼻ちょうちんをつくって、こくりこくりとしていた。
負けるものかと、もう１度心を決める。
（この場合、腹をすえると言ったほうがいいのか）
いくら彼が居眠りをしているからといって、ここは死んでも鳴らさない。
先生お願い、早く終わって。
残り５分
でも彼の寝顔が見れるのなら、もう少しこのままでもいいかな、なんて。