大好きな彼との
愛しい日々


○月×日

風邪をひきました。
彼がお見舞いにきてくれました。
相変わらずの嫌味な態度でした。
でも嬉しかったです。



(だってその手は、)
(ずっと私の手を)



○月×日

泣いてしまいました。
号泣でした。
彼は何も言わずに隣に座っているだけでした。
正直がっかりです、慰めてほしいです、このくそ!

朝、鏡を見たら目は真っ赤に充血+腫れていて、ちょっとやばい顔でした。



(でも彼はその何倍も、)
(ひどい顔でした)



○月×日

彼の匂いが変わっていました。
私の知らない匂いでした。

でも次の瞬間、私はピンときたのです。



(私と同じ柔軟剤!)



○月×日

一週間前からダイエットを始めました。
どうして?と彼に聞かれたので、痩せて可愛くなりたいんだと言ったらいきなりキレられました。

なので、ダイエットは今日で止めます。



(他の男も誘惑する気か、なんて)
(可愛過ぎる!)



○月×日

今日は今年1番の暑さでした。
なので、彼に頼んでお団子にしてもらいました。
次から自分でしたかったけど、鏡越しに見ていたら「気が散る」と閉じられました。
まあ、明日も彼にしてもらう口実ができたのでよかったです。

ほんと、素直じゃないなあ。



(わかってたよ)

(目が合う度に、)
(君の手が震えてたこと)



○月×日

ちびっ子たちと遊びました。
みんなと仲良しになれました。
ある男の子には「おねえちゃんとけっこんする!」とまで言われました。

みんな可愛かったです。



(あるお兄さんが即座に言った)
(「駄目!」には爆笑)



○月×日

自転車とぶつかって、右腕を骨折しました。

利き手が使えないと不便です、包丁は持てないし雑巾も絞れません。
だから今、家事は全部彼がしてくれています。
料理や掃除はもちろん、髪も結んでくれるし、爪のお手入れも荷物持ちも、雨の日は傘だって持ってくれます。

何もできなくて辛いです。
早く治さなきゃ!



(でも、)

(一緒の時間が増えたから)
(たまにはいいかな?)



○月×日

彼とケーキを作りました。
右手が使えないので卵を割ってもらいましたが、びっくりするくらい下手くそで殻がたくさん入ったじゃりじゃりケーキになりました。
卵料理が出ない理由はこれだったのか…。

明日から目玉焼きの練習です。



(か、カルシウムたっぷりで早く治りそうね!)
(………)



○月×日

好き、好き、大好き。
1番じゃなくてもいいから、あなたの隣にいたい。
料理下手も、意地悪なところも、寝ぼけて手当たり次第に物を引っ張る癖も、全部全部愛しいの。

何でだろう、今日はちょっとセンチメンタル。



(もしや、)
(アレが近いのか?)



○月×日

上司に叱られました。
こっぴどく、ねちねちねちねち。
せっかく腕が治って張り切ってたのに、平社員の私は見事空回り撃沈であります。

「辞めてやる!」と思いましたが、半泣きになって家に帰ると、心配した彼が会社宛てに怪文書を作りはじめたので、大丈夫じゃないけど「大丈夫!」と笑っておくことにしました。

彼の前では弱気なところは見せられません。



(でもね、)
(ちょっとだけ胸を貸して?)



○月×日

夢を見ました。
不思議な夢でした。
私のお腹に赤ちゃんがやってくる夢でした。

夢占いで調べてみようかな。



(どう思う?)
(ふむ、正夢にします?)
(ばか!)



○月×日

痴漢に遭いました。
お尻を触られてる最中、全く声が出ませんでした。
満員電車をいいことに狙ってくるなんて、人間の風上にも置けない卑劣な奴です。

なので、今からお説教をしてきます。



(ちょっと正座しなさい)

(あんた馬鹿じゃないの。いくら私が体調悪くてできないからって普通あんな所で発情する?あんたは動物よ、ケダモノよ、社会のごみだわ)

(ああもうこれ以上私をいらいらさせないで!)



○月×日

私は彼の初めてではありません、わかっています。
彼も私の初めてではありません、知っています。

ただそれだけなのに、何故こんなにも辛いのでしょうか。



(嫉妬なんて、)
(嫉妬なんて)



○月×日

彼から連絡が来ません。
こんなこと、今までありませんでした。

毎日何かしら、それこそ嫌味のひとつでも送ってきていたのに、彼に何かあったのかな。
それとも何か気に食わないことでもしてしまったのかな。

ああ、そうだった。



(いつも与えてもらってばかり)

(確かに私は、)
(何もしていない)



○月×日

以前の日記が病んでいたので、今日は楽しかったことを書きます。

やつが鼻血を垂らしました。
ケンカして外へ飛び出した途端、階段から転げ落ちたせいです。
次にぷんすか怒りながら何故か私に怒鳴っていましたが、逆に近所のおばちゃんに怒鳴られていました。

いい気味です^^
明日のゴミ出しはやつの番だから、鉢合わせたら気まずいだろうな!

かなりカッコ悪い君だが、好きだ、馬鹿ちん!



(謝るなら変わってあげてもいいんですよ?)
(…、す、すみません)




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