小説
□愛狂
1ページ/2ページ
〜始まり〜
寒い寒い冬のある日
俺は今日も働いていた
酒を飲み、女の心を弄ぶホストという職業。
「蓮」
俺は、この名前になりきり女と酒を交わす。
「蓮さん、指名です!!」
俺はその言葉を聞いて
体を動かす。
それがどんなに
落ち込んでいても
どんなに体が
動かなくても
これが仕事だからと
言い聞かせる。
「今日も来てくれたんだな。ありがとう」
第一声はこの言葉。
前も、今も、これからも
女はそれだけで
笑顔をくれる。
「当たり前でしょ☆」
はしゃぐかのように
声を躍らす。