小説
□お前がいるから
1ページ/5ページ
「ねぇ、星見に行こうよ」
「はぁー?
別に今夜じゃなくてもいいじゃねえか」
そんな会話が聞こえてくるのは、犬夜叉とかごめ二人の家。
かごめが戻ってきてから皆が建ててくれたものだ。
家と言うより小屋と言った方が似合うような、少しみすぼらしい簡単な建物であるが…
「今夜がキレイなの!
ね、早く早くっ」
「…ったく」
ぐいぐい引っ張られながら犬夜叉は立ち上がり、
二人は家を後にした。
───────…
向かった先は、楓の家の前の道を隔てた緩やかな岸。
二人はそこに腰をおろした。
今夜は朔だ─────…