MELTYBLOODーCollapseOrder Night ON THE MADERS-

□ACT5.混沌
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ACT.5 混沌

次の日の朝、食堂では
元気良く食事をしている
詩希の姿があった。

「…いや〜、すっかり
忘れてたが
そういやこの街に来て
数日間全く
寝て無かった。」

苦笑しながら
朝食を口に運ぶ。

「…はぁ…
いきなり倒れたから
驚いたわよ。
どう思います?
兄さん。」

溜息をついて紅茶を飲み
志貴に話し掛ける。

「いや…まぁ
寝てなかったんじゃ
仕方ないんじゃないか?」

志貴も思わず
苦笑しながら答える。

「…お、そういや
お前の方は何か
進展あったか?
こっちは話した通り
教会の奴…シエルを
倒した位だが。」

「あぁ…こっちは
アルクに会ったんだが…」

「…だが?」

突然言葉を濁す志貴に
首を傾げる。

「…何か様子が
おかしかった。
シオンがキレて戦闘に
なっちゃって、
そのままどっかに
行っちゃったけど…」

少し唸りながら
思い出す様に
呟いていく。

「…あ、そういや
アルクが倒した死者
なんだけど
いつもの奴とは
何か違ってた

「…?いつもの奴とは
違ってた…?
もう少し詳しく。」

思い出した様に言った
志貴の台詞を聞き
先を促す。

「いつもの奴なら
倒したら灰になるんだが、
何か…まるで
映像が消えるみたいに
ノイズが走って
消えたんだ。」

「…ノイズ…映像…」

志貴の説明を聞いて
考え込む。

「…まさか、な。」

しかし、すぐに
考えるのを止め
朝食を再び食べる。

『この街にいるモノ』の
存在を分かりたくない
とでもいう様に。
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