小説
□冬華
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「寒〜〜〜!!」
ピンクのマフラーを巻いて、出掛ける私。
『ガチャッ』
隣のドアが開く音がした。
「お!佳代!はよ〜!!」
黄色いニット帽を被った男が、「お」を発言するかしないか、微妙な口調で話しかけてくる。
「……はよ……。」
「ちょっと何何〜?元気無いじゃぁ〜ん!!病気かぁ??」(!!!)
後ろから抱きついて来た男に、私は左アッパーを喰らわせた。
「ぐぉぉぉ!いってぇぇぇ!!」
「あぁぁ!ごめん愁!つい肘に力が入っちゃった!!」
「っはは……
あっははははは!!!ったく、これだから怪力ってのはさぁ!!」
ゲラゲラと笑いながらボケをかましてるこいつは蓮野 愁也。怪力である私の事を、笑って慕ってくれる人
の1人。