小説

□冬華
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ザザーーーーーーー
「うわぁ…何じゃこりゃ…。」

天気予報が外れた。これだから天気予報って当てにならないんだよね。

「どうする?うちら2人とも傘持ってきて無いよね……?」
ほんと…どうするべきか…………



「ゥオッホン!!」
よくおじさんがするような、野太い咳が聞こえてきた。



「おじさんが…いる??」
「おい!!こっち向け!」


「あ。愁也。」
「何か冷たい反応だなぁ……。」


そこには、両手に花。ならぬ、両手に傘を持った愁也が立っていた。
「で、何なの??」

「お前らこの状況見て分かんないのかよ……。」

「あ、傘貸してくれるの??」


「置き傘してそのまま忘れててさぁ、2個もたまっちゃって……。だから片方貸してやるよ。2人で使え。」


「おぉ〜!
! ………ニヤリ」



「あぁぁぁ!!そうだ!私今日委員会だった〜!ごめん、先帰ってて〜!あ、でも傘は借りとくわね!!」


「あ、オィ!!
傘……「だってもし帰るまでに雨がやんでなかったら………でしょ?じゃぁね〜!!」……。」

そこには男女が2人……傘が1本。…………


「佳代………?」
「あ…はいぃ!!?」
「……帰るか。……」


『パシャッパシャ』
「…………………」

沈黙の中、雨の音だけが響いている。


ていうか、真弥って委員会入ってたっけ??







「あの…さ、佳代。」
「……何よ……」
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