頂き物

□アイスと凶器と防衛本能
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「寒い冬こそアイスが食べたくなるよね」

「お前だけだろ」

「そんな事ないんじゃない?」

「…どんなのが良いんだ?」





『アイスと凶器と防衛本能』





『別段可愛くない』弟がアイスキャンデーを食べたいと言ったから。
『偶然』俺も食べたかったし。
『たまたま』買ってきてやった。
…いやいや、可愛がってなんてない。


「ただいま。買ってきたぞ。」

「え?何を?何か頼んだっけ?」

「……。」

「冗談だよ馬鹿兄貴。」

「………。」


…この野郎。
いつまでも素直じゃない。
しかし眼の輝きから見るとあながち喜んでいるわけでは無さそうだ。


「ん。おいし。」

「アイス舐めながら上目使いは止めて欲しい」


…何か、悪くないけど…いや、心臓にとても悪い。
しかしまぁもうよくやる奴だ。
悪戯好きは程々にして欲しい。
…やっぱたまには……。


「変なこと考えた?」

「………まさか。」


でも少し気になったから強引にアイスを奪ってみた。


「…何するの?」

「一本食えなそうだから一口」
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