小説 (銀魂関連)

□(★1)海 《如李》
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海 《如李》


世の中はどんどん暑くなり、もう少しで夏真っ只中だ・・・
町の人はどんどん薄着になり、肌の露出も多くなる
そんな中、他の者と見ると少し厚着な男女が2人公園のベンチに座っている
1人は真選組の隊服を着ていて、あのカッチリとした黒の上着は着てないものの、やはり暑そうに見える
もう1人の少女は、半袖ではあるが長ズボンを穿いていてサツマイモ色の傘を差して、傘の下は熱がこもりもっと暑そうだ・・・何よりその真っ赤な服が一層暑さを感じさせた
「おい、暑いヨ・・・オマエの仕業ダロ」
「俺は、神様かぃ?天候まで操れねぇよ・・・でもホント暑いですねぃ・・・こんな日は海でも行きたいですねぃ」
「私海で泳いだことないヨ・・・すごく憧れるネ・・・」
「あぁ・・・おめぇは日に弱えからなぁ・・・そうだ、じゃあ室内プール行こうぜぃ」
「プールは海と違うネ・・・砂浜も無いし・・・人工的すぎヨ・・・」
「我儘だねぃ・・・!!あっそうだ・・・チャイナ俺ちょいと用事思い出したんで帰りますねぃ」
「おう、じゃあな・・・一生顔見せんなヨ」
そういい沖田は急いで帰って行った
暑さにやられボーとする神楽、フラフラと家へ帰った

屯所に戻った沖田、自分の部屋の引き出しをあさっている・・・
「おう、総悟・・・帰ってたのか・・・ん?何探してんだ?」
「土方さんには関係ねぇでさぁ・・・」
「ふーん、まぁなんでも良いが、ちゃんと仕事もしろよー」
一言だけ言って土方は去って行く、午後からの沖田の割り当ては書類の整頓だったので部屋にさえ居れば然程怒りはしない
ガサ、ゴソッ!!ガサガサ・・・
「おっあったあった・・・」
そういって沖田が引き出しから取り出したのは、何かのチラシの様だ
チラシを持って部屋を出て行く沖田・・・

ジリリリリリンジリリリリリン♪ 神楽1人しか居ない万事屋の電話がなり響く
本能だけでフラフラと電話を取る神楽
「もしもし、チャイナかぃ?」
「・・・・・・・・・・・・。」
「おい何とか言えや」
「・・・・なんだヨ」
腑抜けた返事をする神楽
「おい、オマエ大丈夫かぃ?」
「うるさい、用件を言うアル・・・切るぞ」
「まぁ、待てやぃ、オマエの喜ぶ情報を教えてやろうってんだぜぃ」
「なにアルカ?」
まだ、元気は無いが少し食い付いた様だ
「海連れてってやるぜぃ、この前新しく出来たプールなんだけどよ」
「なんだ、プールかよ、さっきも言っ」
「まぁまぁ、最後まで聞けって、プールだけどちゃんと砂浜もあるし、椰子の木とかまで生えてんだぜぃ!!水もちゃんと海水でよ、でも室内らしいからチャイナも大丈夫だろぃ?」
ガキの様にはしゃいで沖田が話すから、なんだか楽しそうに思えた神楽
「ホントアルカ!?行きたいアル!!お前が連れてってくれるアルカ?」
「おう!!今週の日曜日なら非番でぃ、その日で良いかぃ?」
「良いアルヨ!!」
「じゃ日曜日屯所の前に10時にきてくだせぇ」
「わかったアルヨ〜♪」
がちゃんっ
「やったアルー海アル海ぃー!!!!水着買わなきゃいけないアルなー♪」
そんなことを言いながら、はしゃぎまくる神楽
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