小説 (銀魂関連)

□天悲しみ、紅泣いた・・・ 《如李》
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家の中は、銀ちゃんも新八も出かけてていつもいる空間と違う様に感じる位静かだ・・・
家の周りを波が包んでいる様だ・・・

『ガラーっ』

誰か帰ってきたアル・・・

「銀ちゃん?新八?」

「・・・・・・・・・。」
返事がない・・・

少し不安に思い日傘兼武器である紫色の傘を手に取り居間の戸を開け玄関に目をやると、黒く重そうなあの隊服を濡らし、より一層ずっしりした服を肩にかけたサドがいた。

「おま・・・なに・・・」
なんと声を掛ければ良いかわからなかった。
するとそいつは赤い小さな箱を私に差し出した・・・私の大好きな“すこんぶ”だ。
「これ買いに行って濡れたアルカ?」
聞くと、コクリと無言で頷いた
「とっとりあえず入るアル」
頼んだ訳じゃないが、たぶん私のために買いに行ってこうなった訳だし・・・このままで返すのはさすがに出来ないなと思い仕方なく家に上げた。

「はい・・タオル」
「ありがと・・」

なんだ?なんなんだ?調子が狂う・・・勝手なことしといて、理由も言わず無言で・・・
「・―そうだったから・・・」
「え?」
「チャイナが、泣きそうだったから・・・何も浮かばなくて・・・とりあえず“すこんぶ”・・・」
「なんだヨソレ・・・だいたい私は別に泣きそうなんかじゃなかったアル」
「じゃぁ、寂しそうだった」
「じゃぁってなにヨ?てか、寂しくもないアル」
「・・・傍にいてあげたいと思った・・・」
「・・はぁ!?もっと意味わかんないアル」
「・・・・・・・・・・なんでずっと外見てたんでぃ?」

話が飛ぶ・・・的を得ない・・・話が一方通行・・・やっぱり合わない。
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