ファンアル

□恋と終焉にまつわる考察/朝ノ章
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goodmorning,honey

「……にゃぁ、」
眠たい。
けど、凄いきもちいい眠たさで。
ボクは仔猫の背伸びみたいに、からだを伸ばすと。
傍らのきみに抱きついた。
「……こら。じゃれるな」

そんな風に言う癖に。
声が、ちっとも尖っていないよ。
きみはボクの手を振り解くと、頬にくちづけをひとつ落として。
身体を離す。

「朝、作ってくるから」

寝台から降りて。
ふらついた。

「……っ、」
ぽす、と寝台のうえに座り込んで。
真っ赤に、なる。

「ああ。ごめんね、苛めすぎちゃったね」

今度は、ボクの方からくちづけて。
……夏掛けの、内に。
おいで。

日が昇って。
ふたりでくっついているのが、うんざりする陽気になるのは。
まだ。
すこし先の話だ。

もうすこしこうしていたいな。
きみを抱いていたいな。
触れ合っていたいな。

しあわせだなあ。

「自堕落なんだお前は。朝はさっさと起きる!」

ばし、と思い切り頭を叩かれた。
「アルヴィス君、」
声に、すこしだけ艶を混ぜて呼びかけると。
きみは迷惑そうな表情を作りながらも、こちらを振り返る。

「食事の用意が終わるまでに、せめて着替えておけよ。
でないと、今日のデートはなしだからな」

蒼い眸に、本気の険が宿って。

……綺麗だ。

「ね、ごはんのしたくなら、エプロンつけよう?
白いレースの奴とか、きっと似合うよねぇ」
「……裸エプロンとか言い出す気じゃないだろうな」
「言い出すに決まっているよ」

つい、ときみは無言で背を向けた。
つれないなぁ。
……かわいいよ。

「アルヴィス君」

短く。
また。
名を呼んでみる。

「今度は何だ」

不機嫌を装って。
それでも。
きっちり、振り返ってくれるんだよね。

「すきだよ」

今更、なのにねぇ。
きみは。
いちいち真っ赤になってくれる。

嬉しいな。

窓にちかりと、朝陽が差した。
今日も暑くなりそうだね。

朝ラブ、ファンアル版。
ロラファン版を書いていて、さてファンアルならどうじゃろ?って思ったので。
書いてみた。
きもちわるいくらいラブですよ〜。
アンケで「ファンアル甘」に入るコメントを見ていて。
このふたりでのラブラブは、是非とも書かねばという気ぃに!!
甘って、慣れてないねんけど;
コレ、合ってる??
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