ショウセツ
□君の隣
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「可愛いなぁ、跡部は…」
ふわり、と掛けられたタオルケット。
柔らかくて忍足の匂いがして、凄く安心できた。
「好きやで………景吾…」
「…なんや…照れるなぁ…」
この時忍足が頬を赤く染めていたのを
俺は知らない。
そして俺の顔が赤くなっていることを
忍足は知らない
じめじめとして不快なこの時期も、
忍足が一緒なら
少しは良いかなって
思った。
忍足に届かないくらいの小さな小さな声で
「俺も…愛してる…侑士」
そっと囁いてみる。
そして君の隣で…。
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