□キミの手
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さすが雄ちゃんの幼なじみというか、男女関わらず仲のいい人にはとにかく多い





今だって、たったあれだけの会話で数回


しかも雄ちゃんが相手だと、お互いスキンシップが多くて余計目についちゃう








「おーい、直樹??」





しばらくボーッとして会話に参加してなかった僕を不思議に思ったのか、少し不安そうな顔で聞いてきたシオリ




僕の袖を引っ張って下から覗いてくる姿は可愛いし、きっと僕自身はスキンシップが嫌いな訳じゃない




だからシオリに「やめて欲しい」って言えないし、「僕だけにして」なんて嫉妬深い男みたいなことも言えないんだよね









「大丈夫か?ノク」


「平気?直樹」






心配してくれてる二人の顔が見えるけど

一旦ネガティブに考えちゃうと


覗き込む二人の距離が近いとか
やっぱり似てるんだとか

それすらモヤモヤに変わってしまう









「シオリ、ちょっと来て」


「え、直樹!?」







そんな自分が嫌なのに
気付けばシオリの腕を掴み、外に連れ出していた








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