羞
□幸せ
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「剛士、おはよう」
「...ん。おはよう、シオリ」
いつものように起こしてくれるシオリに
寝ぼけ眼のまま返事をする
目を開こうとするけど、カーテンから差す光になかなか目が慣れず姿がよく見えない
ノソノソとボキが起き上がるのを確認すると、先にリビングに戻るシオリ
「お、久々♪」
顔を洗った後、リビングに行くともう朝食の準備ができていた
出来上がってからボキのこと起こしてくれたんだ...
「朝だって
食べれる日はしっかり食べてもらわないと体壊しちゃうから!」
いつも朝早く家を出ていく時は
大抵コンビニか抜くことが多いことを知ってるシオリは
時々こうして朝ごはんを作りに来てくれる
「「いただきまーす」」
用意された食事は和食中心で
自分から野菜を摂らないボキの為に野菜が多い
「おいしい?」
「うん、これならイケる!」
それでも、味付けだったりボキの好みに会わせてあるから余裕で美味しく食べられる
「やっぱ、手作りってイイよな〜」
「そう?なら作ってよかった♪
もうちょっと好き嫌いしなくなると嬉しいんだけどね!!」
箸を進めながら改めて言うボキに
軽く文句を言いながらも嬉しそう...
シオリの笑顔につられてボキも笑顔になる
こんな穏やかな時間がすごく幸せに感じた
「シオリは今、幸せ??」
「今??」
「そー。今のこの瞬間」
自分で言ってても
突然すぎるし、意味がわからない質問だ
「もちろん、幸せだよ?
こんな風に
剛士と一緒にいられる時間が
アタシにとって幸せな時間だから♪」
笑顔で答えるシオリは確かに幸せそうで
自分と同じ気持ちだったのがボキは嬉しかった
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