□大人の味
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「剛士、タバコ1本ちょうだい?」






いつもはタバコを吸ってると
離れて座るシオリが今日は横に座っただけでも変だと思ったのに、更に吸わないタバコを欲しいと言ってきた







「どしたの?急に
いつも吸わないっしょ?」





眉間にシワ寄せて考えるボキに
「いいから!」と手を出すシオリ









いや、別にあげるのはいいんだけどね

シオリだって未成年じゃないんだし
吸っちゃいけないこともないわけで...




でも
ボキが言うのもなんだけど

体に良くはないから、出来れば吸ってほしくない









てなわけで






「シオリちゃん
別に今から始めなくても...ねぇ?」







自分のタバコを消し、軽く説得







「心配しなくても、1本だけだから!ね?」








どうやら、折れる気はなさそうです...(泣





ム〜







「じゃぁ......1本だけよ?」






まぁ、1本で気がすむなら

と、仕方なく灰皿の横にあるタバコケースから1本だけ取り出し、シオリの手に乗っけた






「ありがとう♪」





嬉しそうに受けとると、慣れない手つきでタバコを加えライターで火をつける





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