羞
□認めたくないけどね
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『シオリー!!』
「……うるさい」
いつも同じ時間に鳴る着信音
そして、いつもと同じ声の主
『うわッ今日も冷たいね〜』
毎回出てから後悔するこの電話
冷たいってわかってるなら
この人はなんで電話してくるんだろうか
「なら、電話しなきゃいいじゃん
別に頼んでないし」
これ、普通の答え
『え〜、付き合ってんだから毎日電話するのが当たり前でしょ??』
これ、普通“じゃない”答え
そもそも
「付き合ってるつもりさらさらないけど」
「好き」とは毎回のように言われてるけど
「付き合おう」なんて言われたことないし
この人の「好き」だって本心かどうか…
『付き合ってるでしょ!こうやって二人で会ってんだから』
は???
ついにチンプンカンプンな事を言い出したと思ったら、タイミングよく?インターホンがなった
ガチャ
「ほらね?確認もせずに開けるなんて、相当会いたかったんだ♪」
「うん、そうかもね。
開けなければよかったのにね」
嫌な予感がしながらもドアを開けると、予想通りこの人がいて
「じゃッ、お邪魔しまーす」
と、人の話を聞かずに家に上がってきた
というか、受け入れてるアタシもなんなんだ
自分にガッカリしながらも、入れてしまった後じゃもう遅いし、あとからリビングに戻る
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