「だってさ、死んじゃったらいくら一緒にいても触れ合うことも幸せな家庭を築くこともできないじゃん」


「そうそう。それに、一緒に年老いていくこともできないんだぜ?」



いくら一緒にいれたとしても、それじゃ幸せとは言えないよ。









そんな考えあたしの中には全然無かった。
一緒にいれればそれだけで幸せって思えるはず……。
例えそれがあの世だとしても……。


そう考えてた。



でも言われてみれば、そうなのかもしれない。

今あたしは大好きなフレッドとジョージと一緒にいられる。
その事自体は凄く嬉しいことだけれど、一緒にいられるからこその別の欲求も生まれてきてしまう。

それらの欲求は生きていないと満足に出来ないものも多い。


欲求が満たされなかったら、いずれは幸せって感じれなくなっちゃうかもしれない。
だからきっと一時的な幸せじゃなく、半永久的に幸せって感じたいのなら……



生きて一緒にいるべきなんだろうな。





『確かにそうかもね』


「だろ?」


「まぁ、死んであの世に行ってでも一緒にいたいっていう気持ちは分かるけど」



「「俺達なら無理やりにでも攫って、生きたまま一緒になるけどな(笑」」


『クスッ。二人ならきっとそうしてくれるんだろうね』




どんな無理難題であったとしても、この二人ならやってのけてしまいそうな気がする。

何の根拠もないけれど、フレッドとジョージのことは信じれる。




「まぁ、攫われた後は俺と幸せな家庭を築こうな!」



そう言ってあたしの肩に回されたフレッドの腕は



「はぁ!?俺と一緒に家庭を築くんだよ!」



反対側から来たジョージによって、すぐさま外される。



そのままあたしの後ろでガヤガヤと言い合いを始めた双子。



こんな日常がずっと続けば、きっと幸せなんだろうな。

二人がいれば幸せな気分になれるから。




















『あたしは、二人とずっと一緒に生きたまま過ごせたらそれで幸せだよ』



クルッと後ろを振り向いて、未だ言い合いをしている二人に抱きついてそう言った。


「「え…っ////」」


『それじゃぁ、お休みなさい!』




二人から離れると、固まっている二人を置いてそのまま寝室へと行く。















「「やられた…/////」」


『♪』





この先どうなるかなんてわからないけど


二人と一緒に生きて行ければ幸せだよ









終わり






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