幻想小説 U
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そう零して笑った俺に、カゥゼは笑みを返しただけだった。
「…本当に、ラジアはいい拾いものしたわね。」
そうだろうか。
そうだったらいい。
ラジアちゃんも、そう思ってくれてたらいいと思う。
そして、いつか。
「…いつか、ラジアちゃんから聞きたいな。」
過去のことも、
今の気持ちも、
これからのことも。
ラジアちゃんから聞きたい。
それまでは、我慢するから。
だから。
いつか、聞かせてね。
「絶対。」
諦めないから。
金を数えるラジアちゃんさえ、がめついラジアちゃんさえ、俺は大好き過ぎて、どうしようもないんだから。