幻想小説 U
□30。
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豪奢な細工の施される、やたらと広い一室。
ここは、俺とラジアちゃんの部屋。
隣にはラジアちゃん。
目の前にはカゥゼ。
そして、斜め向かいには氷の魔女と呼ばれる、イメルダ。
あれから、イメルダの一言で勝負は始まった。
場所は移動したけれど、あの時から、既に始まっていたのかもしれないと、俺は思う。
目の前に散らばるカード。
ポーカーではない。
ゲームは神経衰弱。
俺とカゥゼも、参加しているから。
参加しなければならないと思った。
俺自身が賭けられているから、も、ある。