幻想小説 U
□34。
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「きゃーっ!」
「…えっ?」
盛大な女の悲鳴で目が覚めた。
がばっと起き上がると、上掛けが滑り落ちた感触。
「ぎゃーっ!」
「…あ。」
あたしは、裸だった。
「…何ー?」
あ、やばい。
隣でもそもそと起き上がったリザを見て、あたしは咄嗟に、そう思った。
「何で?!何でリザも裸なのよー?!」
朝から半狂乱に泣き叫ぶのは、オフィリア。
大方、リザに構って欲しくて来たのだろう。
どうでもいいが、物凄く早朝なんだけど。
何か、こんなんばっかりだな。
上掛けを手繰り寄せながら、あたしはぼんやりと、泣き叫ぶオフィリアを眺めていた。