幻想小説 U

□32。
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「マリー様に、何て応えたの?」

「…何て言われたか、じゃなくて?」

「あたしを誰だと思ってんのよ。」


流石は情報屋。
そこまで知ってるのか。
思わず、感心した。


「何で早々に出発しないのか、やっと解ったよ。」


軽く笑ってから、あたしはグラスの酒を一気に飲み干した。

あたしは早く、この国を出たかった。
一面銀のこの国を。
イメルダはあれ以来、何も仕掛けて来なかったけれど。
どうせ、カゥゼが何かしら言ったのだろうけれど。
それ位は、あたしでも察しがついていた。
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