幻想小説 U

□34。
3ページ/6ページ

オフィリアは、只々、わなわなと肩を震わせているばかりである。
言葉も無いらしい。


「あの、そーゆーのじゃ…。」

「そーゆーことだよ。」


余りにも綺麗な笑みで、リザが余計なことを言った。


「ちょっと。」

「だってー。」


だってじゃないから。


「ドア、閉めてくれないかな?ついでに出て行ってくれると、嬉しいなー。」


リザらしからぬその言葉に。

あたしは正直、驚いていた。

怒りに顔を歪ませて、物凄い視線であたしを睨み付けてから、オフィリアは、部屋を出て行った。

あたしは、大きな溜め息をつくしかなかった。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ