幻想小説 U
□35。
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いつも、した後は沢山食べるんだよね。
お腹すくのかな。
そんなどうでもいいことに、思わず頬が緩む。
「…君は、ラジアとどういった関係なのか。聞いてもいいだろうか。」
マリー様が、柔らかく笑って、俺を見た。
どういった関係。
一言では、難しいけれど。
一言で、敢えて言うなれば。
「ラジアちゃんは俺の世界の全てです。」
そう。
育ての親で、
養い人で、
愛しくて、
切なくて、
大切な、俺の世界の全て。
ラジアちゃんがいなければ、俺の世界なんて無いのだから。
にっこりと笑顔で応えると、マリー様も笑顔を返してくれた。
この人、いい人だ。
一礼して、部屋を後にした。