幻想小説 U
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「…だって、誘えば付いて来てくれるでしょ。」
「ラジアちゃんが行きなさいって言うから。」
何、それ。
「…だって、優しくしてくれるでしょ。」
「ラジアちゃんが女の子には優しくって言うから。」
何。
「…何でも言うこと、聞いてくれるじゃない。」
「ラジアちゃんの依頼主の娘さんだからね。」
何、それ。
何なの、それ。
じゃあ。
「…あたしの、ことは。」
「好きだよ?」
当たり前の様に、リザは応えた。
好き。
好き、なの?
だったら。
俯きかけた顔を勢いよく上げると、リザと視線がぶつかった。