幻想小説 U
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すこぶる嫌な予感がした。
いや、面倒な予感が。
「イメルダも飲む?」
何だか知らないが、やたらとご機嫌麗しいリザが、空いたグラスを差し出す。
「のっ…みたい、かな。」
何でどもってんの。
ほんのり頬を赤らめたイメルダに、あたしはまたもや、首を捻った。
「…ふうん。」
「何が"ふうん"?」
カゥゼは面白そうに、にやにやと、あたしとイメルダを交互に見やった。
「あんた、解んないの?」
今度は、非難の目を向けられる。
いや、解らないから聞いてるんだけど。
只。
この面倒な予感は、間違いない気がする。