幻想小説 U
□39。
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あの時。
ラジアはイメルダに大負けしたけれど。
あたしから見れば、あれは明らかにイメルダのまぐれに近い。
まあ、ラジアは気付いてないと思うけれど。
実力なんて、どう考えてもラジアが上に決まっているのだ。
「…報われないわねー色々と。」
「…何よ?」
「…何でも。」
眉をしかめて応えたイメルダを受け流して、そのまま視線をリザへと投げた。
勝負はすでに、ラジアかリザか。
そんな感じになりつつある。
どうなるのか。
すこぶる楽しみだったりする、が。
「ねえ、ラジアちゃん。」
リザがラジアに視線を投げた。