幻想小説 U

□41。
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備え付けの灰皿に、煙草を捻消した。
バスタブにシャワーで湯を張りながら、脱いだ服を適当に放る。
後でリザに片付けさせよう。


「また脱ぎ散らかしてるー。」


思わず、眉根を寄せた。


「…今日は赤だったんだねー。ラジアちゃんにはやっぱり赤だよね。」


振り向けば。

いつの間にいたのか、にこにこと二日酔い知らずな銀髪と蒼瞳が、そこにはあった。

いつからいた。

相変わらず、無駄に気配を消すのが上手い。
気付かないあたしも、どうかと思うが。


「…出てけ。」

「やだー。」


静かに扉を閉めると、リザはそのままあたしに抱きついてきた。


「…あのね。」

「…やだー。」


何なんだ。

胸に顔を埋めて、丸くなったリザの背中を軽く撫でた。
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