幻想小説 U

□47。
2ページ/5ページ



「…あたし達に、マリーは何をさせるつもり?」

「無血開城よ。」


カゥゼとは違う方向、あたしの背中越しにある小さなバルコニーから、その応えは返ってきた。

勢い良く振り返る。

閉まっていたはずの窓は開き、僅かな風にカーテンが揺れる。

その向こう。
宵闇を背景に、懐かしい銀と金を視界に捉えた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ