幻想小説 Ⅱ
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そんな俺を目に留めて、カゥゼが補足説明をしてくれる。
｢魔力だけで言うなら、アレックスが最強なのよ。｣
｢えっ、そうなの？｣
意外な言葉に、思わず声が上擦ってしまった。
世間での風評から、ラジアちゃんが最強なんだとずっと思っていた俺は、只驚きから、ラジアちゃんとレックスを交互に見やる。
｢驚くのも無理ないな。｣
隣を走るラジアちゃんが、何故か溜め息混じりにそう言った。
"生ける伝説"の異名を持つラジアちゃん。
"最強魔術師"と誉れ高いスピカ。
"氷の魔女"と呼ばれるイメルダ。
それらを差し置いて一目置かれるらしいレックスの異名は"最強武器商人"であり"宵闇の兎"。
全く意味が解らなかった。