*Le soleil*

□チギちゃんの受難
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「え、、と・・・この集まりは一体」


突然、チカさんに呼び出されて幹部部屋へと走ったら。



「無事に雪組デビューを果たした感想を聞こうと思って」



チカさんの他に、ゆみこさん、キムさん、ひろみさんがいた。



「今はまだ緊張でいっぱいで・・・
 色んなことに精一杯ですけど、自分なりに楽しんでいます」

「そっか、良かった。確か、組替えは初めてだよね?」

「はい」

「色々、不安だったりすると思うけど・・・
 組替えの先輩なら、ここに3人もいるから何でも聞いて」

「はい、ありがとうございます」

「じゃ、みんな。それぞれチギと交流を深めるために
 何か質問のある人はしておいたら?」

「チカさんはないんですか?」

「私とチギには宙組の5年間がありますから」


チカさんが、ちょっと意味深な含み笑いをするから、ゆみこさんが微妙な顔をした。


「ふーん・・・知らないことは何もないんや」

「あ、いや、ありますよー。ね、チカさん」

「え、ないと思うけど」

「えーっと・・・(や、ここは気ぃ遣って下さいよ)」

「はい、質問!」

「何ですか?キムさん」

「何でそんなに白いの」

「あ、それはですね」

「生まれつき、だよね。
 チギの小さい頃の写真見たら面白いよー」

「へー、見たい。ね、ゆみこさん」

「うん、見たい・・・けど」

「白いのっていいよね。私、白い子好きだから」

「ふーん・・・白い子が好きなんや」

「そうなの。自分がそんなに白くないから羨ましくて」

「あー、分かります」

「キムは結構白いじゃない」

「えー、でもチギみたいになりたい」

「チギはね、本当にイイ子だから。
 綺麗で白くて、中身もいい!」

「や、そんな・・・勿体無いお言葉は」

「ふーん・・・そんならチギと付き合ったがええんやないですか」

「え、何で?ていうか、何か怒ってる?」

「別に・・・」

「あ、ほら、チカさんにはゆみこさんが一番ですよね!」

「本人はそうでもないみたいやけど」

「チっ・・・チカさん!」

「私とチギねぇ。まぁ、ないこともないか」

「チカさん!そんな誤解を生むような発言は・・・」

「へー、じゃあ、そうしたらええやないですか」

「だって。チギはどうしたい?」

「・・・とにかく、ここから帰らしてください」





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