BOOK(牛頭雪)
□島くんのユウウツ
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認めない・・・。
ボクは絶対認めないぞーーーっ。
「清継く〜ん、まだ行くのぉ〜〜」
「当然じゃないか!清十字怪奇探偵団団長たるもの、常に妖怪の知識を求めなければ!」
「いや・・・」
「そうだ!何も街中を歩かなくとも、図書館へ行けばいいじゃないか。何故ボクは気付かなかったんだろう。さぁ島くん、行こう!」
よく晴れた日曜の朝、ボクは清継くんに映画に誘われた。
もちろん妖怪モノ。
それはいい。
昼食に寄ったマックで、彼の映画のコメントが延々と続く。
そこまではいつものことだから許せる。
その後、清継くんが妖怪についての本を探すと言うので、ボクたちは本屋へ入った。
しかしめぼしいものはないらしく、本屋をハシゴすることもう5軒目。
さすがに疲れてきた。
すると今度は、図書館へ行こうと言うのだ。
(そこまでしなくても・・・)
それでも図書館なら適温だし、隣で騒がれることもないだろう。
あわよくば寝られるかも知れない。
ボクは大人しくついて行くことにした。